JSTQB 5章 テストのマネジメント
■テストアプローチとテスト戦略
・テスト戦略:組織やプログラムなどプロジェクト横断的に立てた戦略
・テストアプローチ:テスト戦略を具体化して、プロジェクトに特化した戦略
・代表的なテストアプローチ
- 分析的アプローチ:リスクの高いところを分析し、そこを重点的にテストするリスクベースドテストなど
- モデルべースアプローチ:統計モデルなどに基づきテストを進めるテストアプローチ
- 方法論的アプローチ:テストや欠陥発見の方法論に基づいてテストを進めるアプローチ
- プロセス準拠アプローチ、標準準拠アプローチ:採用している開発プロセスや業界固有の標準に準拠してテストを進めるアプローチ
- 動的で経験則に基づいたアプローチ:テスト技術者が自分の経験に基づきテストを進めるアプローチ
- コンサルテーションベースのアプローチ:テストチーム以外の技術や業務のエキスパートのアドバイスやガイドラインに従ってテストを進めるアプローチ
- 回帰的アプローチ:回帰テストを積極的に効率的に行ってテストを進めるアプローチ
■テストマネジメントプロセスと厚生管理
・テスト実行中のマネジメント:テストモニタリング→テストレポート→テストコントロールで進められる
・テストモニタリング:消化したテストケース数、テストケースの合否結果など、スケジュールや予定コストとの比較などテストの進捗状況を調べる
・テストレポート:モニタリングした結果と評価を、テストサマリレポートにドキュメント化する
・テストコントロール:テスト報告をもとに、今後計画されているテストに対して是正を行う
・構成管理:プロジェクトや製品のライフサイクルの間に、ドキュメント、ソースコード、システムを構成するコンポーネント、データなどの構成要素を統合し、バージョン管理やトレーサビリティを維持する
■プロジェクトリストとプロダクトリスク
・プロジェクトリスク:プロジェクトのマネジメントやコントロールに関連するリスクのことで、プロジェクトがプロジェクト計画やテスト計画を遂行できないリスク
・プロダクトリスク:開発するソフトウェアやシステムに直接的に関連するリスクのことでソフトウェアが機能要求や非機能要求を満たしていないなど品質に関するリスク
■テストに必要な役割
・テストリーダ:テストマネージャやテストコーディネータとも呼ばれ、テスト計画やテストマネジメントプロセスに必要な作業や構成管理を用意する
・テスト担当者:テストリーダが立てたテスト計画に沿ってテストを準備、実行する
追記
■テスト計画
テスト計画書の概要
・テスト計画識別番号:文書番号
・はじめに:テスト目的や戦略、どうテストするか。参照する文献や関連する標準を記述
・テストアイテム:テスト対象のバージョン
・テストすべき機能:テストすべき機能をリストアップする
・テストしない機能:テストしない機能を列挙し理由を記述する
・アプローチ:どのようなアプローチでテストするか記述
・テストアイテムの合否判定基準:合否とテスト終了する基準を記述
・中止/再開基準:中止する基準、また再開する基準を記述
・テスト成果物:テストで作成するドキュメントをリストアップ。テスト計画書も含む
・テストのタスク:準備も含めて必要な作業を記述
・環境要件:テストを実施する環境について記述
・責任範囲:テストに関わる関係者との責任範囲を記述
・要員計画とトレーニング計画:テストに必要なスキル、要員計画を立てる
・スケジュール:テストのマイルストーンを記述
・リスクと対策:テストに関わるリスクと対策について記述
・承認:計画を承認する人の名前を記載
■テスト工数の見積もりの説明
作業の担当者が工数を見積もる
■欠陥情報
欠陥密度=欠陥の数÷プログラムの規模
■テストレポート
・テストサマリレポート識別番号:管理番号、管理対象のため、構成管理も行う
・要約:テストで行った作業全般の要約を掲載。簡潔にする
・変更:テスト計画立案後、テスト実行、終了までに発生した変更内容を記述
・総合評価:テスト作業自身の評価を記述。テスト計画に沿って行えたか分析する
・結果の要約:要約を記述、発見したインシデントについて解決、未解決について記述
・評価:全体の評価を記述
・承認:テスト活動に関わったすべての関連者を承認者として記載し、責任の所在を明確化する
■テスト構成管理の対象
・テスト対象となるソフトウェア
・動作環境
・テストウェア(データなど)
・欠陥
・テスト結果
・ドキュメント
■インシデントレポートの構成
・テストインシデントレポートの識別番号:文書番号
・概要:発生したインシデントを簡潔にまとめる
・詳細
ログの作成日付、作成した組織、作成者、承認、現在の状況
テストケース仕様のID番号など参照情報
期待した結果と実際の結果
異常
日時
実行手順
環境
再現手順
テスト担当者
オブザーバー
・影響範囲
インシデントの範囲、重要度、有千住に
ステークホルダーの利益に対してどの程度影響を与えるか